株式会社 梅垣ラベルサービス 代表取締役 梅垣博至氏

株式会社 梅垣ラベルサービス

株式会社梅垣ラベルサービスは、お客様第一主義を理念に自社にしか出来ない唯一のサービスとは何かを追求しながら、企業にとって商品の顔となるラベル製作に取り組まれている企業。また、熱エネルギーとして再利用出来る資材や古紙入りラベルなど環境配慮型ラベルの導入をはじめ、環境への負荷の低減と環境破壊の防止を実践し、循環型社会の形成も目指されています。

小売業の現場において商品のラベルはブランドイメージを構築する要素の一つ。ブランドの世界観の表現や情報を告知する手段、訴求力を向上させたり、見る者の気持ちを高揚させたりと、商品のブランディングには欠かせないものです。

FAR EASTが常設店を持つ以前からFAR EASTの成長と共にラベル作りに取り組んでいただいている株式会社梅垣ラベルサービス。一つのラベルの完成まで新たな手法を試し、何度も試作を重ね、常にFAR EASTというブランドの表現に尽力していただいています。

代表取締役 梅垣博至氏:いつも期待以上に応える存在であるために

『私は21歳までレーサーとしてイタリアに住んでいました。先代から会社を引き継ぎ代表取締役に就任したのは29歳。右も左も経営が分からない中、自分の足で営業に出て周り、作業員として工場にも立ち、とにかく無我夢中で休みなく働きましたね。そんな最中、日本国内最大級のギフトの見本市インターナショナルギフトショーで出逢ったのがFAR EASTさんです。私が会社の代表になって最初の顧客様でした。それからの取引は実に15年程にもなります。

その当時からFAR EAST代表の佐々木さんは「ラベルはただ捨てられるべきものじゃない。ラベルとは謂わば商品の顔の部分。店の看板、ブランドイメージともなる大切な構成要素なんです。私達は商品の価値を下げるような安売りは絶対しない。だからこそブランドの顔を担う大切なものとしてラベルを作って欲しい」ということを熱く何度も話されていました。それが私にとってこれまでのラベルに対する概念を変えたきっかけでもありましたね。

当時はメジャーではなかった新たな手法を駆使した、他のブランドがやっていないようなパッケージやラベルデザインを打ち出していきたいという想いにお応えするのは、私達にとっても初めての挑戦の連続でした。 どうしたらブランドの世界観・ストーリー性・価値観が伝わるか。その点を妥協なく徹底されていたFAR EASTさんは、中身が一部見える透明の窓付きのパッケージを導入し、敢えて艶感を消した艶無しマットという手法にも挑戦されていました。15年前の当時には非常に珍しい斬新な技法ばかりを発案されていましたね。充填した際に内容物と材質の影響を表面に受けないように、黒のラベルであっても一度下に白を敷いてから上から黒を重ね塗りするなど、一見では分からない細部まで拘ったオーダーにも驚きました。そこまで拘りを持って新しい技法に次々と挑戦するブランドは他にそう無かったと思います。

いやあ、それは最初は大変でしたよ。納期が短い中で完成した物を持って行ってはダメ出しを貰い、また会社へ帰って来て新しい物を作り直して持っていく、ということを1日3回も繰り返した時もありました。でもね、私も会社を引き継いだばかりで何も分からない中、その経験全てが学びだったんです。 何度も失敗を繰り返しながらも、次第にFAREASTさんの表現したい世界観や求めているものを理解し、それに沿った素材や技法の提案などを出来るようになりました。今では依頼を受けた時点で予め何パターンもサンプルを作成しておいて、絶妙な微調整にもすぐ対応出来るような体制で臨んでいます。実は実際に提示させていただいたものの倍以上はサンプルを準備しているんですよ。

先代から引き継いだ大切な会社。守るべきところは守り、変えるべきところは変革を恐れず積極的に挑戦していきたいと思っています。今新たに取り組み始めたのは食品ラベルの高級ラインナップです。食品ラベルというのは従来安価なイメージのものが多く、消費者は惣菜を容器から皿に移し替えて食卓に並べるということが殆どだと思います。 私達が提案したいのは容器ごとテーブルに並べても美しいお惣菜パッケージとラベル。そのままお持たせとして手土産にしても誇れるようなパッケージ・ラベルの開発です。それを丸ごとトータルプロデュース出来るような商品価値を高めるブランディングの提案をしていきたいですね。お客様が表舞台に立つ存在であれば、それを裏方から支えるのが私達の仕事。お客様の希望と期待に忠実に、そしてそれ以上をご提案出来る存在でありたいです。』

製造部 部長 佐藤英信氏: 探求と挑戦あっての技術者であり続けたい

『FAR EASTさんのラベル作成に関わらせていただくようになって、仕事に対しての純粋な探求心が芽生えましたね。世界観に強い拘りがあるブランドのラベル作成の担当として、流れ作業ではなく、作品としてワクワクするようなものに仕上げられるように感化されるようになりました。説明書きの単なる安価なラベルではなく、ラベル一つでも使い捨てではなく大切な商品の一つになるという想いを持たない限り、技術の向上は無いと思っています。 FAR EASTさんのギフトラベル、ワインエチケット、ラッピングラベルなど全てのラベル作成に携わっていますが、表現したいカラーや風合いを出すために、エンボス、箔押しなど様々な技法を組み合わせて作っています。今ではFAR EASTさんが表現されたい色も分かりますし、この材料に対してはこうアレンジしたほうが良いだろうということも予めご提案出来るようになりました。お客様が要望するものにどこまで応えていくか、求められたもの以上をいつでも返せる技術者でありたいですね。』

取材:野中愛子・阿部香澄
筆:阿部香澄