HOME ▶ Shachou'S NOTE ▶ 正統派無信心者

正統派無信心者 FAR EAST Inc. Blog

嘆きの壁エルサレムにある聖墳墓教会。ゴルゴタの丘があったとされる場所だ。キリストが磔刑から降ろされ、その亡骸を横たえたと謂われる石の台には世界中から集まった信者達が次々と祈りを捧げている。石にキスをする人、磨く人、モノを置く人、泣く人やらいろいろだ。聞けばその石の上にモノを置くと浄化されるということらしい。「ここに横になったらみんな怒るだろうな」とか「このオジサンの頭の形どっかで見たなぁ…あぁ横山ノックだ」とか参拝者とは全然違うことを考えながら神妙な面持ちで見て回る。
ここエルサレムは古代イスラエル・ユダ王国の首都エルサレム神殿があったとされる場所でもあって、そのひとつヘロデ神殿の外壁の西側部分が所謂「嘆きの壁」。黒装束で正統派ユダヤ教徒と謂われる通称「オーソドックス」達が壁にチューしたり祈っていたりしている。みんな真剣だ。嘆きの壁で嘆くユダヤ人達をみていると「こっちが泣きてェよ」というパレスチナ人達の声が聞こえてきそうだ。キリストが十字架を背負って登ったとされる坂やらなにやら有名どころ目白押しだが、ここは何しろキリスト教とユダヤ教とイスラム教に共通する聖地だ。
海外で日本の宗教は?とよく訊かれることがあるが、「生まれた時は神道で死んだ時は仏教で見送られるかなぁ。結婚する時はキリスト教ってこともあるよ。」と答えて相手を混乱させて喜ぶことがある。これは本当に答えにくい質問で、ある時期からはこう答えて相手の反応を楽しむことにしている。どの宗教の国でも完全に自分の宗教的立場を固めている人達に出遭うことは実に多いが、その実「だけどアンタそれ…」と突っ込みたくなる状況も同じくらいに多い。ひと様の信じることにいちいち文句を言うつもりなんて毛頭ないし、逆にあれこれ詮索されても答えに窮するので大抵の場合「無信心な奴」でいることにしている。見せかけのパフォーマンスはしないだけ正統派無信心者って訳だ。神頼みはするけど。