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ご近所には、野口種苗研究所 FAR EAST Inc. Blog

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11月10日(水)

野口種苗研究所をご存知だろうか?

野口 勲さんは、埼玉県飯能市で代々、種苗店を営んできた方だ。20年前に埼玉県飯能市で、畑をやっていたころから活動は存じ上げていた。改めてFar Eastに入社して、埼玉県飯能市に移ってきたが、久須美の本社から1本道でわずか1kmほどのところに店舗と研究所があった。これから植え付けるライ麦の種を購入する必要があったので、お店を訪ねた。すると、以前より貫禄のある野口さんがいらした。ご挨拶をして御話をした。

20年前と変わったことは、本を出されて有名になられたのは言うに及ばない。ほかにも私も自然栽培に取り組んできたが、野口さんも無肥料の自然栽培の種を野口さんも扱いはじめられていることがあった。店頭には、nicoさんの通信が置いてあった。20年前にお会いした時も、手塚治虫さんのお話を熱くされていたことを思い出す。手塚さん担当の編集者だった野口さんの話を食い入って聞いた。火の鳥のようにいのちは綿々とつながれている。

店頭には、みやまこかぶや、日本ほうれん草などの固定種の種がならぶ。ここからどれだけの自然栽培農家、有機農家、篤農家のもとに固定種の野菜の種たちが巣立っていったことだろう。

種を取ることは、文化として農業を伝承していくことにつながる。その過程で、その時代に必要な形で育種され、選抜されて、種はある意味淘汰され洗練される。農業の現場において、種はどんなにいい種であったとしても、作り手が変われば、その畑で農家自身が種取を改めて続けていかないと、いい種にならないことを野口さんは強調されていた。なにせ、固定種といえどほとんどが海外産なのだし、固定種はどうしても品質がバラつく。それを補正するのに農家独自の自家採種はかかせない。

種はときに生命の深遠さを教えてくれる。とても、いのちの深さを語るには足りないが、私も経験させてもらい、目の当たりにしてきたことがある。同じ農家で土質が同じでも、人が変われば全く生育が変わることすらあった。種と人と土との三つの結びつきは我々が想像する以上に、強く関連している。

種を採ること。

その土地、その家に代々、種が受け継がれていくこと。必要に応じて、母本が選ばれ、育種されていく姿はまさに文化と風土を反映している。自然栽培においても、自家採種はなくてはならない取り組みだ。自然栽培の畑で、肥料も農薬も使わずに何代も育てることで、種はその肥料や農薬を使わない環境にあった種になっていくとともに、もともとその種が育つプロセスで使用されてきた肥料や農薬が種の中にも残っているわけだが、それが抜けていくことになる。これが抜けていかなくては自然栽培の魅力は出てこない。農家が自分で種を取ることは、作物の一生と向き合う上でとても大切なプロセスだと感じる。そのきっかけを、与え続けてきた野口さんには頭が下がる。

野口さんに、Far Eastが自然栽培をはじめること。農業部ができたこと。地ビールをつくるべ大麦の栽培をはじめていることをお話した。飯能市の久須美や南高麗周辺ではFar Eastがなにかをはじめたこと、地ビールをやるらしいぞといううわさ、それに岩清水という市で一番の景勝地にレストランを立てることで人づてに噂が広まり始めているようだ。野口さんも、耳にはされているようだった。現在、お店を任されている担当の方とも、懇意に話をさせていただいた。大学が、同窓だったことが判明した。縁はまたつながっていく。種を起点にした取り組みも、ここ飯能市でも、改めて展開し、ゆくゆく世界に向けても発信していこう。

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