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いろはにほへと… FAR EAST Inc. Blog

kouyouここ飯能は、すっかり秋めいてきた。この時期飯能は特に様子がいい。山々にはわざとらしいまでに葉が色づき、澄んだ空気も実に美味しい。この四季の移ろいの折々に織り成す模様が斯くも美しく、風情があり、そしてそれを愛でる文化があることを佐々木君は日本人として誇らしく思うのである。砂漠は砂漠でいい。ヒマラヤも神々しい、モルディブも息を呑むまでに美しい。それぞれに甲乙などつけようもなく素晴らしいのだが、人が生きる上で避けることのできない「移ろい」、つまり変わりゆく様を、季節などというもので、この日本ほど美しく表す場所を他には知らない。

いろはにほへと ちりぬるを(色は匂へど 散りぬるを)

わかよたれそ つねならむ(我が世誰ぞ 常ならん)

うゐのおくやま けふこえて(有為の奥山 けふ越えて)

あさきゆめみし ゑひもせす(浅き夢見じ 酔ひもせず)

この「いろは歌」の「いろは」を「色葉」とする説もあり、空海、或いは柿本人麻呂が作ったのではとか、暗号として使われたとの俗説もあり諸説紛紛であるが兎に角最も知られた「手習い歌」にして「諸行無常」を見事に表す歌なのである。

東日本大震災では、多くの人が「確かなはずの」家族も家も船も職場も失った。「アラブの春」でムバラクが失脚し、飛び火してカダフィまでもが身罷った。アフリカ中を植民地化した大英帝国はじめ欧州の列国も「黄昏のヨーロッパ」となり、嘗ての世界2位の経済大国日本もバブルの響きが今は懐かしい。方丈記「よどみに浮かぶうたかたはかつ消えかつ結びて…」などは、何人の人生にも如何なる事象にでも当てはまる。

秋になると佐々木君は、仕事をしているふりをしながら会社の窓から見える山々をみてはこんなことを考えるのが常となっている。いとをかし・・・